プロポリスの品質表示
実質的な有効成分の一種がケロセチンを含むフラボノイドの類であると考えられており
プロポリス溶液を蒸発させたあとに残った固形物質の中に含まれる
フラボノイドの分量を表示することが、品質の指標としては適切であることになります。
しかしながら「最終消費者に理解しやすい品質表示」を考慮するにあたって
生産者たちの意見が統一されず現実には
業界では各種の品質表示法を見ることになってしまったのです。
品質規格の表示法には、大きく分けて次の三種類が使われているようです。
1.溶液の透明度を表示する
原料の固形プロポリスをアルコールに溶かした場合
原料成分の量が多いほど溶液は濃い茶系色を示して透明度が下がります。
そこで、不透明度を0%から100%の段階に分け
不透明度40%などという具合に表示されます。
色が濃いから「有効成分が多く含まれている」と思い込んでいる消費者が多いようですが
実はこの表示法にはあまり意味がないのです。
溶液を飲みやすくするためにワックス成分を除去すると
プロポリスが多量に溶解していても、不透明度がうんと低くなり
液が透きとおって見えるようになるからです。
2)溶け込んだ固形物の含有量を表示する
ミツバチが造るプロポリスは固形です。
そこで、この固形プロポリスと溶液の体積比率を品質の指標にしたら
というアイディアが浮かびます。
溶解しない不純物を取り除いた後のプロポリス溶液100ミリリットルと
この溶液を加熱して液体分を蒸発させて残った固形物の重量との比率を
パーセントで表わします。
仮に100ミリリットルの溶液から20ミリグラムの固形物が取り出された場合は
「溶解固形物の最低含有量 20ミリグラム/100ミリリットル」という具合に表示されます。
しかしこの方法では
固形物の中に含まれている有効成分(フラボノイド類)の量はまったく分かりません。
3)ケロセチンの含有量
そこで、もっと合理的な方法として考えられるのが
プロポリス溶液から抽出されたケロセチンの重量を表示する方法です。
たとえば信頼できるプロポリスには
およそ100グラムのプロポリス溶液に12ミリグラムケロセチンが含まれていますから
12mg/100g というように表示されるでしょう。
うした表示法をしている商品は今のところ見られないようです。
そこで、販売店で「分析試験成績書」のコピーを見せてもらうのが
良い買い物の要領ということになりそうです。